apple banana orange

バッグひとつ、スニーカーを履いて。

日本で仕事をするということ

就職の面接で、履歴書を見てもらうと、「で、どうしてこういう職歴なの?」と言われる。テレビ局で働いたり、小売りだったり、大学職員だったり。僕は脳に障害があって、その時々でできる精一杯のことをやってきたつもりだ。だから受け入れてくれる会社を渡り歩いてきた。でも、日本の一般的な就職では一貫性が重んじられるらしい。そんな気がする。これをやるために、この学校で学んで、ずっとこの道を歩んできました、みたいな感じだ。僕は好奇心が旺盛なので、ついいろいろやってみたくなる。でもそれでは一貫性がないととらえられてしまう。日本では、スポーツ界での成功を目指すならば、それだけに打ち込んで、引退したらなんとか芸能人になって生き残るみたいなのが多い。海外ではオリンピックでメダルをとったあとに、医師として活躍、とかあるのにね。日本では多分野を同時にやるのが難しい。バラエティ番組でも、北島選手は北島選手と呼ばれたりする。水泳にまったく関係ない内容の番組でも、彼は北島選手なのだ。北島くんではなくて。この人は水泳をやる人、みたいな一貫したイメージがある。うーん、いろいろやりたい僕みたいなのが、日本で障害を持って生きていくのはけっこう大変そうだ。一貫性ってそんなに大事なものだろうか。なんとか頑張ってみようと思う。