apple banana orange

バッグひとつ、スニーカーを履いて。

自転車の居場所

アイボリーの自転車を買ったので、よく乗っている。時には車も運転するし、歩道を歩いたりもする。いろんな立場になってみるとわかるのだが、今の街は自転車の居場所があまりなくて、けっこう肩身が狭い思いをしながら走らなくてはならない。歩いていると自転車は怖い。人の隙間を見つけて歩道を巧妙に走り抜けて行く。だから何の考えもなしに歩道の中を左右に移動すると、あやうく後ろから来た自転車にぶつかりそうになる。歩行者といえども、歩道の中の「車線」を決めたり移ったりするのは気をつけなくてはいけないのだ。できれば自転車は車道を走ってほしいなぁと思ったりする。 でも車を運転していると、車道を走っている自転車はなんだか邪魔な感じがする。2車線あっても、日本の車道はとても広いとはいえない場合が多いし、自転車のドライバーの技量もさまざまなので、油断できない。やっと追い抜いたと思ったら、信号にひっかかって、またさっきの自転車に追い抜かれたりする。そうするとやり直しだ。ふう、、、。 自転車に乗っていると、歩行者が自転車を恐がり邪魔に思っているのを感じる。歩行者が突然進路を変えてびっくりしたりもする。やっぱり自転車は軽車両だよな、と思いながら車道に出ると、明らかに自動車が自転車を邪魔に思っているのを感じる。ルールとしては走ってもいいことになっているけど、クラクション鳴らされたりするしね。交通ルールを守っているのは、車>歩行者>自転車の順じゃないだろうか。車は免許があるせいもあって、守っている人が多い。荒い運転の人もいるけれど、まだ守っているほうだと思う。歩行者は横並びであるいたり、危ない場所を無理に渡ったりするけど、スピードがゆっくりだし、歩く自由はある程度あってもいいはずだ。自転車が一番交通ルールを守ってない気がする。信号を守っていない人が多いし、一時停止もしない。右側を走ったりするし、歩行者専用の歩道を走ってたりもする。並走もするし、ずいぶんスピードも出していたりする。警察もほとんど取り締まりきれていないから、自由に振る舞い過ぎているんじゃないかなあ。雨の日は困ったりするけど、自転車は優れた乗り物だ。シェアとか、駐輪場も増えてきたし、自転車道を整備する動きも出てきた。道路の一番広くていい場所を走っている車から、ちょっとスペースをもらって自転車道が増えると乗りやすくなるし、安全運転も増えるんじゃないだろうか。移動を目的地までの過程とだけ考えるんじゃなくて、移動を楽しむ心の余裕も大切だと思う。都市部だと、スピードを出して進んでも、結局次の信号にひっかかって、ゆっくり走っている後続車が悠々と追いついてくる経験をした人も多いはずだ。ひとりひとりのマナーが、自転車や車のイメージや立場を決めたりするから、ちょっとだけ気をつけてみてほしい。自分を肩身の狭い場所へ追いやっているのは自分のマナーだったりする。たばこが社会的に肩身が狭くなったのは、煙害だけじゃなくて、側溝に捨てたり、歩きタバコだったり、車から投げ捨てたりそういった細かい部分を多くの人が見ているからだと思う。だからイメージが悪くなって、社会から追放しようという動きにつながってくる。都市に住むということは、他の誰かのことを考えることなんだ。交通だって、全ての人が安全に目的地にたどり着けることが重要でもっといい方法があるならルールを変えたり、柔軟に解釈して運用してもいいと思う。誰が一番正しいか、ではなくて、どうすればみんなで快適に都市生活ができるかを考えてみようよ。